名庭で有名な「西芳寺」通称「苔寺」は、その名の通り一面が苔というイメージが強い。が、実は池泉回遊式庭園と枯山水庭園の二大庭園が競演している。
その成り立ちには、もともと別荘にしていた聖徳太子、奈良時代に禅寺として開山した行基、いまの庭園のベースを作った夢窓疎石など、各界のビッグネームが名を連ねる意外性!
また、現存しない楼閣・瑠璃殿は足利義満&義政を夢中にさせ、「金閣寺」舎利殿や「銀閣寺」観音殿のモデルになった、という華々しい経歴もある。
そんな背景を聞いてもやっぱりお目当ては「苔」ならば苔が一番美しい梅雨の拝観をオススメする。しかし、西芳寺の庭園は予約参拝制の閉ざされたお寺。
往復はがきで申し込み、限られたチケットで受付をパスすればようやくVIPの仲間入りだ。
西芳寺の見所
もとは聖徳太子の別荘だったと伝わるが、奈良時代に行基が法相宗の寺として開山。暦応2年(1339)に作庭の名手・夢想疎石が庭を整え臨済宗の禅寺として再興した。
本来は枯山水庭園であったが、一面苔に覆われたのは江戸末期以降。1977年より参拝は葉書での事前申し込み制。
西芳寺の枯山水
境内の上段にある枯山水庭園。池泉回遊式の下段に比べると知名度も人気も劣るが、作庭に込められた想いは別格だろう。
最初は楽に登れるが上に行くほど厳しい禅の修業の過程と、悟りを極めた後のおだやかさを見事に表現。
枯山水としては日本最古の庭で天龍寺や金閣寺など有名寺院の枯山水のお手本にもなっているのだ。庭マスターをめざすなら見逃せない。
西芳寺の奇跡
庭園を覆う120種余りの苔は、実は意図して植えられたのでは無く、応仁の乱で荒廃した庭に偶然生え始めたもの。
が、苔だけに夢中になって歩かないように。心字形の黄金池を中心とした池泉回遊式庭園には、鶴石や舟石など作庭した夢窓疎石の構造が点在している。
また、池の東側に建つ茶室・澤北亭の窓から、掛け軸のように苔庭の景色を切り取って愉しむのも一興。
西芳寺の東屋
黄金池の南側にある湘南亭は、千利休の女婿・千少庵が健立した茶室。といっても閉鎖的なものではなく、板張りのテラスは池の方を向き、反射した光が茶室に入る開放的な造りになっている。
幕末には岩倉具視が隠れ住んでいた、というがその滞在は意外と快適だったかも。
西芳寺の参拝の申し込み方法
西芳寺の参拝をするには事前に予約することが必要となってくる。
冥加料3,000円
※拝観は予約参拝制。
往復葉書に参拝希望日・人数・代表者名(住所・氏名)を書き、希望日の7日前までに必着のこと。
参考になるサイト
西芳寺【日本の世界遺産】
| 西芳寺Saihoji | |
| 西京区松尾神ヶ町56 ℡075-391-3631 | |
| 拝観時間 | 予約参拝 |
| 拝観 | 冥加料3,000円 ※拝観は予約参拝制。往復葉書に参拝希望日・人数・代表者名(住所・氏名)を書き、希望日の7日前までに必着のこと。 |